(報告集)


 ◆阿下喜温泉 09年2月 三滝温泉 満殿の湯 09年5月
 ◆井坂ダム 09年4月 海津温泉 09年7月
 ◆桑名温泉(元気村) 09年4月 照源寺 2012年1月
 ◆山村ダム 09年4月 新西方コミュニティセンター    2012年5月
 ◆なばなの里の「里の湯」 09年5月 名張のぶどう狩り、そして名張の湯 2012年9月
 
2012年9月 名張のぶどう狩り、そして名張の湯
 
        
        



駐車場の一画に障害者用トイレが設けられていた。高齢者も安心。
○◇△◇狩りというのは、はなから諦めていたが、バリアフリーな所を探すからと、誘ってもらった…。
が、それでも信用していなくて、まあ、みんなと一緒にバスに乗り食事をして景色を眺められたら「よしとしよう」と参加。なんと、思いのほか大満足。
巨峰は食べごろ、段差が解消されていて、トイレが設置されていた。
障害者や高齢者が安心して楽しめる行楽の場。
こういうのがごく普通に、ごく当たり前に受け止められて、拡がっていくことを願っている。
<追記>
「名張の湯」車いすそのままでOKだった。
玄関につくや否や、係りの人が雑巾を手に、「車いすの輪を拭かせてもらいます」と。
障害者や高齢者にとって「温泉」に浸かることは、最上の喜びであり、「湯治」といわれる如く身体には良いのだけれど、裸で無防備で浴室に入るのは怖い。それに、車いすで浴室まで入ってもOKとする所はすくない。
で、断られるのを覚悟で、覗くだけでもと思い、(そろりそろり)…。なんと!「お手伝いしましょうか」、と。声かけしてもらえるではないか。
サウナ室、塩サウナ室、泡風呂、電気風呂などなど、もう満喫!
この「名張の湯」は開館間もないらしい。玄関に「桂米朝」「桂ざこば」の花が飾られてあった。

    
◆赤目四十八滝は、大滝のそばまで段差がなく車いすでも行けますが、介助者に押してもらわないと無理でした。そして入場券が要りますが、もちろん無料です。途中、忍者の出会い…不思議な感覚を味わい、異次元へ来たような…でした。

  

新西方コミュニティセンター 
  2012年5月9日
スロープ上に鉢が置かれていた。

                                      
鍵の位置が低いかなあ…?  前向き使用者には、前傾していてコンパクトだから使いにくい。

   






照源寺
 2012年1月31日
 薄曇りの午後、点検に行った。寒かったけれど、ほのぼのと温かい気持ちになった。
 3.11の東日本災害の被災地を支援する義捐箱が拝殿の真ん中に置かれてあった。
     


 寛永元年(1624)桑名藩主松平定勝が死去したため、その子定行が創建しました。定行は伊予松山へ移封しましたが、弟定綱が藩主を継いだので、松平家の菩提寺として存続しました。「松平定綱及び一統之墓所」(県指定文化財)には藩主ら二十八基の墓石があります。境内には定綱が摂津の天台宗金龍寺から分植した金龍桜があり。

 
阿下喜温泉(あじさいの里)へ 2月吉日
信じられない!後日談


車いす用駐車スペースは玄関の最も近いところに設置


バリアフリー設備整備基準適合・三重県
障害者にとって安心安全の施設

<乗って残そう北勢線>

 昨夜からの雨が朝方には止んでいた。
 窓から見る如月2月の空は曇ってはいるが、やがて晴れてきそう。「緑濃き曼珠沙華の葉に屈まりてどこへも行かぬ人も旅人」(伊藤一彦)の一首が浮かんだ。まだまだ曼珠沙華の緑には遠い季節であるけれど、どこへも行かぬ人も旅人であるが、閉じこもってばかりではなく、近場のバリアフリーを点検するのも立派な旅人だと、かねてから聞いていた「あじさいの里」へ行ってみることにした。
 目的は温泉に浸かること。廃線を免れた北勢線に乗ること。
 あじさいの里は、三重県いなべ市北勢町阿下喜にある。私の住まいは桑名市播磨。
 私は、車いすを使って地域で暮らす障害者。車の運転は出来ない。移動手段はもっぱら徒歩あるいは公共交通機関を利用する。
 さて今日は、西桑名駅まで徒歩で行くことにしようと。そして北勢線に乗って終点の阿下喜駅まで行くことにする。
 阿下喜駅から徒歩3分であじさいの里に着くとパンフレットにはある。
 家を出ると、雨上がりの道路にはところどころ水溜りができていて、その水溜りに映る空にはゆっくりと東へと下っていく雲が見える。寒くもなく風もなく適度な運動日和である。運動日和といえるのも足を使って車いすで移動できる障害者だからかもしれない。とはいうものの桑名駅まで30数分。
 ところで、桑名駅から北勢線ホームへは、階段!
 階段の下から、偶然というかちょうどというか、改札口の駅員と目が合い、手ぶりで「電車に乗りたい」旨を伝える。
 駅員に誘導されてホームまで行くのであるが、思わず「エーッここを通るしかないのだ」(写真下)と声には出ないが、心の中で叫んでいた。しがみつく何者もなく、車いすを握る手が汗ばんで、体が固くなる。
 それでも無事に車内へと運ばれ一息つく。私の乗った車両には乗客は4、5人。

<始発駅から終点駅まで>
 車いすでの途中下車は、果たして降ろしてもらえるだろうかといつも不安になるが、終点までだから、今日は、そんな心配を抱くこともない。
 冬の2月、沿線は彩りの少ない風景であるが、民家の庭には八朔やキンカンの実が目を楽しませてくれる。何も植わっていない田畑には、春へと兆す若草の緑がかすかに見える。普通ならば、車窓から眺める風景は流れて飛んでいくが、景色がついてくるといった感じで「のどかさ」が体の芯まで染みてくる。膝の上にそそぐ陽射しの束と一緒に運ばれ、阿下喜の駅まで60分。ゆっくりと田園風景をたんのうした。阿下喜駅のホームからは藤原岳が目の前に聳え立ち、山の威容を迫ってくる。
 阿下喜の駅から目的地のあじさいの里は、徒歩3分の距離であるが急な登り下りの坂があって、手動車いすで玄関までたどり着くのはなかなか困難である。渾身の力を振り絞って到着。

 <400円の入泉料が80円>
 西桑名から阿下喜までは460円。往復920円の交通費のところを、入浴券付き阿下喜温泉往復割引乗車券が1,000円。(知っているって得するね)
 小学生以下は無料。夕方からは小学生以下の子供たちを連れた家族でにぎわうそうだ。

 <バリアフリー阿下喜温泉>
 玄関からフロントそして脱衣場まで、そして浴室へと全く段差のないバリアフリーの施設。
 温泉は、かけ流しのアルカリ温泉。
 水風呂、かけ湯、40度と41度の湯、露天風呂、サウナ室とざっと見渡せる広さで繋がっている。手すりがいくつも設けられていて安心。
 シャンプー・リンスは備えられているがタオルはない。
 洗い場のシャワーの蛇口は軽く押すだけでOK。しかも節水用。一定の時間が経つと勝手に止まる。手の不自由な人にはとても扱いやすい。
 落葉が舞い込む露天風呂はなかなか気分がいい。方形の空を眺めながら湯船に浸かれるなんて最高。チョッと残念なのは、2センチほどの段差があって、無防備な裸なので怖い。
 ゆっくりたっぷり湯に浸かった後、日当たりのよい畳の部屋で休憩もできる。レストランもあって食事もOK。

 <地産地消>
 あじさいの里には、地域の野菜やクッキーなどの販売店がある。
 土産に、雑穀米とカステラの耳?を買った。
 帰りは、程よい疲れをまとったまま阿下喜発4時15分に乗った。
 1時間に1本のダイヤしかないのが不便かなあ…。往きには無人駅だったけれど、なぜか駅員が2人いた。そういう時間帯になっていたのだろうか。 
  文責 水谷貴美子    


 <追記>
あじさいの里の東に隣接する広場には「かみっこ広場」なる建物が設置されていて、新聞紙、ダンボール等の資源物回収ボックスが設置されていた。1日1回、回収されるとのことでした。
西桑名駅以外は、ホームと車両の床の高さがほとんど同じなので車いすでの乗降りが安心です。

改札窓口までは階段  今にもくずれそうな駅構内を塞ぐ柵
改札までは階段
       凸凹で傾斜のきついスロープ
凸凹で傾斜のきついスロープを通ってホームまで




車いす・シャワー用いす無料貸し出し・天然温泉「元気村」 
桑名天然温泉「元気村」行きの報告
温泉「元気村」は、桑名の東南のはずれ(福岡町)に位置します。伊勢湾岸自動車がすぐ近くを走っていて、3階のレストランからは伊勢湾を眺望することができます。
桑名駅から温泉までの無料バスがあり、とても便利です。表玄関は階段ですが東側にスロープがあります。(傾斜は急です)内玄関からフロントまではやはりスロープが設けられています。
◆一枚の板がフリーにしてくれるフロントまでの段差解消
さて、館内は大浴場、泡風呂、薬湯、歩行浴、水風呂、サウナ室、レストラン、垢すりコーナー、ボディケアコーナー、仮眠室、おみやげ・健康提案コーナーなどが整っていて、ゆっくり、ゆったり過ごすことができます。
他の温泉ではあまり見られないだろうと思われるのは、大浴場のお湯が常にあふれ流れていることです。パンフレットに毎分350リットル、源泉掛け流しの天然温泉とうたってあるとおりでした。天井から落ちてくる「うたせ湯」に肩を打たせ得をした気分になったり、頭の芯までしみる薬湯の香りに少し賢くなったようだったりと、思う存分にいのちのセンタクをしました。ゆっくりお湯に浸かったあとは、静かに海を眺めながらの食事を、または語らいを、または宴会を…楽しむことができます。
入泉料は500円。
パンフレットには、車いすマークのロゴと「車いすあります。館内用車いす、障害者用シャワーいすなどを無料で貸し出します」と印刷されていました。(うれしいではないですか)




    
井坂ダム 所在地:三重県四日市市伊坂町

井坂ダム

公園内(井坂ダム)のトイレ

多目的トイレ内のメッセージ
「いつも綺麗に使ってくれてありがとう」
09年4月(H21年)
春は駆け足でやってきた。
<花見のはしご>
4月6日、小、中学校の入学式に合わせるかのように桜の花は満開。
友だちに誘われて花見のはしご。まず、桑名の桜の名所の走井山へ。そして九華公園(桑名城址)へと向う。両方共に障害者用トイレがある。九華公園の外堀まで行くと、渋滞していて公園内に入れない。仕方がないので車で公園の周りを一周して九華公園での花見は終わり。そこで四日市は伊坂町、伊坂ダムまで行くことにする。
<ジョギングコースに最高!車いすにての散策に最高!>
 ネットで調べると「ダム湖周辺はサイクリングロードや遊歩道として利用されており、春には桜が、冬にはカモが飛来し、四季を通じて自然の草花や野鳥の観察が楽しめる」とある。
 ダム湖周辺はおよそ三`、駐車場から時計回りに回ると上り坂が少ない。
 もちろん障害者用トイレあり。
 トイレの中に『いつもきれいに使ってくれてありがとうございます』と札が貼ってある。なんだかジィンときた。なにがかって分からないけれど。
 悠然と桜の花が咲きほこる1本の樹を見つけた。樹の名前は「千秋桜」。樹齢200年。
「盛りをば見る人多し散る花の跡を訪ふこそ情けなりけり」と歌碑が刻まれ、相集いその生命力を享受していただければ、とある。
 遊歩道は車が走らないので、クラクションを鳴らされることも無く、車いすでの散策は快適である。道幅も広いので、電動車いすは最高だと思う。
 タンポポ、山すみれ、ひらひらと誘うかに前をゆく黄蝶、ウグイスの澄み渡った声。三`の道のりの1時間半ほどを、自然の真っ直中にいた。
 さくらさくら咲くさくら散るさくら(山頭火)
 空から降ってくるウグイスの声と桜の花びらを浴びながら心洗われ、誘ってくれた友達と恵まれた晴天に感謝の1日だった。


なばなの里の「里の湯」 

5月の中旬とは思えない暑い日の昼過ぎを、Kさんの運転する車でなばなの里へ。きつい陽射しが降り注ぐ駐車場の一画に車を停める。GWも済み、しかも平日ということで広い駐車場はけっこう空いている。
車いす用の駐車場は入り口の近くにいくつかあるが、車いすマークが有るというだけで、広さは(幅、長さとも)一般の車と同じ。車いすへ乗り移るには、ドアを開けた位置に車いすを置かなければならないので、駐車スペースとしては狭い。整備基準を満たしているとは思えない。
入り口から温泉「里の湯」までは、もちろん段差はなく、みどり滴る樹々や花々の香りが全身を包んでくれる。
「里の湯」の入り口は自動で開く。入ったところの玄関はたたきでとても広く、床張りの受付から浴室までが見通せられる。が、たたきから床張りまでがけっこう高い段差!
始まりの受付からバリア。車いすごと上ってもよいかと尋ねるといけないという。ただし、介助用の車いす(写真)が準備してあるので、それに乗って「どうぞ」と。そこで、自分が乗ってきた車いすは玄関へ置いて上る。ただし1台のみ。空いていない時は待つということなんだなあと変に納得。ところが、浴槽まで行くのに段差が1箇所あり。介助されて移動することに慣れていないこともあるが、介助されたとしても自分の車いすが使えないのは、とても残念である。乗り慣れた車いすは、自分の足であり体の一部と同じなんだということを、つくづくと思う。
さて、洗い場から浴槽へ。
洗い場のシャワーと湯と温度調節のレバーの構造が分かりにくい。
露天風呂が幾つかあるけれど、車いすでは外へ出るのが無理。
浴槽に入るには手すりがあるけれど、1箇所しかなくしかも短い。
車いすを使う障害者や、体の不自由な人の立場に立って設計がなされたとは思えない。
それでも、ガラス張りの浴室なので、かすかに硫黄の匂いがする浴槽は、露天風呂に浸かっているような雰囲気で景色を楽しむことができる。
職員のみなさんはとても親切だった。
プラスッチック製介助用車いす
プラスッチク製介助用車いす
三滝温泉 満殿の湯
 5月25日(月)
 浴室まで車いすで入れるか、阿下喜温泉のように断られるのか、単独でもOKか確かめたくて、思い切って独りで行くことにした。
 近鉄川原町駅から徒歩5分。大駐車場完備。(210台)
 オープン間もないスーパー銭湯は2階建て。段差は全く無く、全館バリアフリー。エレベーターで2階受付へ。車いすを断られることなく脱衣場から浴室へ。
 
 お湯は、W炭酸泉、10数種類のお風呂が用意されている。中でもマイナスイオンいっぱいの「ミルク風呂」や気泡(炭酸ガス)が高濃度に溶け込んだ「高濃度炭酸泉」や寝転びながら楽しめる「寝転び湯」などがユニークである。露天風呂は内風呂よりも広い。
 圧巻なのは、50畳以上の畳の休憩処と40席のリラックスチェアルームがあり、大型TVを観ながらのうつらうつらもなかなかよいものである。
 人気のコミック3000冊にゲームコーナーがある。
 また、お食事処「みたき庵」、リラクゼーション「夢ごこち」のような施設はどこでもあるが、風呂(温泉)では初めてであったのがカットサロン「髪剪處」である。
 シャンプー、リンス、ボディソープは揃っているが、タオル類は有料だから持参すると良い。
 何度でも再入浴は無料なので、ゆっくり楽しめる。
 すてきな笑顔で「ありがとうございました」と声をかけられ、気分よく「湯殿の湯」を後にした。



天然の湯 海津温泉
 揖斐、木曽、長良の三本の大河が寄り添う海津温泉へ点検調査に行ってきました。マップの会のメンバー3人が着いたのは10時30分頃。ちょうど混み合う時間帯なのか、次から次へと入泉客が入って行く。きょろきょろしているのは私たちだけで、皆はさあーとロッカーへ向かっていく。
さて、車いすで浴室へ入れるかどうかとフロントの人に尋ねると…支配人から「OK」が出る。
 全館、段差はなくバリアフリー度満点です。露天風呂へも車いすで難なくいけます。「黄金色の湯」とパンフレットあるとおり、金色の湯。口に含むと塩辛い。この湯が良かったのか、2、3日、肌がつるつる。機会があったら是非、調査ではなく、ゆっくり行ってみたい温泉。 
 桑名東I・Cより約30分。養老鉄道石津駅より市営バス約10分のところにあります。
 昔は田園風景の真ん中にありましたが、その面影はありません。
 地下1300メートルより毎分1050リットルの湯が噴き出し、鉄分と塩分を多く含んだ源泉かけ流しの良質天然温泉。
 癒しの湯、長寿の湯、※ふくしの湯(要予約)と分かれていて、ひのき湯、御影石風呂、電気風呂、座浴、バイブラ湯、ジャクジー湯、水風呂、寝湯など25個の風呂。
 リラクゼーション、レストラン、休憩室、娯楽室、カラオケ室、会議室、そして宿泊施設も(1泊2食付:8,000円から)あり。


海津温泉質
多目的トイレ内:鏡の位置が高く車いす使用者は使えない


※ ふくしの湯は、個室になっていて、例えば身体の不自由な人が、親が介助、夫が介助などの場合、異性どうしになっても個室だから構わない。
※ 休館日:毎月10日(祭日の場合は翌日休み)
※ 入泉料:大人500円 小人200円(3歳〜14歳)

福祉の湯(要予約)個室




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